FOMC

FOMCFederal Open Market Committee連邦公開市場委員会

目的:金融政策の決定(例えば、政策金利の誘導目標を決めるなど公開市場操作の決定など)

参加者(投票権持ち)連邦準備制度理事会(FRB)の理事7名連邦準備銀行総裁の5名 

※各地区の連銀総裁の5人の内訳としては、ニューヨーク連銀総裁を常任として、残り4人を他の地区連銀総裁から輪番制で選出されることになっています。

投票権を持っていない連銀総裁もFOMCに参加し、議論に参加します。

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2021年FOMCメンバー

開催:年8回(必要に応じて随時開催)

現在のトップ:パウエル議長

金融政策会合が終わると、今後の活動等について議長から声明文があります。どういう表現を使って、マーケットとコミュニケーションを取るのか、こちらも世界の注目を集めます。

例えば、FOMC関係者が量的緩和縮小(テーパリング)をいつから開始するかどうかや、雇用やインフレについて、懸念しているかについて手掛かりを得るため、市場の関心は声明文などのメッセージに向けられます。

声明文FOMC開催最終日(日本時間3:00AM頃)発表

さらに

3、6、9、12月には、適正金利推移(ドットプロット)の公表もあります。これは、FOMC参加者が今後の適正金利を発表し集計したものです。注目は、前回の結果よりタカ派(利上げに前向き)なのかハト派(利上げに下向き)なのかどうかです。2021年9月時点で言えば、もしタカ派よりの結果になれば、つまり多数の参加者が「利上げが適正」だと示すと、市場は勝手に「利上げ前倒し」を株価に織込んでくる可能性が高いです。

他の経済指標と一緒で、市場予想と違うとマーケットや為替に影響が出るため世界が注目するイベントです。

 

2021年9月21日ー22日FOMC

注目①:テーパリングの時期について

・テーパリング時期について発表は無いと市場は予想。しかし、ヒントは出してくる可能性はあります。パウエル議長の声明文に注目です。

 

注目②:適正金利推移(ドットチャート)

・2021年3月のドットチャートでは、22年に1回の利上げが適正と答えた方は3名、2回の利上げが適正と答えた方は1名でした。しかし、6月のドットチャートでは1回の利上げが5名、2回の利上げが2名と3月より増えました。つまり、結果はタカ派スタンスだったと言うことです。この日、米主要指数は下落しました。今回のFOMCタカ派寄りの結果となれば下落が予想されます。

 

投資戦略

もし株価下落、債券利回り上昇、ドル高になったら

→QQQ、個別銘柄の買い増し→まだ下がる可能性あるので少しずつ購入

→主要指数を売る(短期)、コモディティーを売る

 

利回り下落、ドル安なら

静観

 

ヘルスセクター

ヘルスセクターは医薬品メーカーや医療機器メーカーなどの企業が集まっています。

特徴①:ディフェンシブセクターの性質を持つ

特徴②:稀に、新薬開発や政府の動向で株価が大きく変動する

特徴③:多くの発明は米国から生まれている(米国は研究開発費が世界1位)

特徴④:ビジネスモデルの把握が非常に難しい

投資先ETF:VHT

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【最後に】

政府の動向や新薬の開発動向などにも気を配る必要があるため、ニュースに対する感度が必要になるセクターです。株価変動要因がかなり特殊なため、初心者にはおすすめできないセクターです。このセクターへの投資はETFでのみ行うことをオススメします。

資本財セクター

資本財セクターには、工場設備に使用される機械や航空機、兵器、塗料などを製造する企業が集まっています。

特徴①:世界中で需要のある製品を作る企業が多い

特徴②:景気敏感株セクター

特徴③:ビジネスモデルが理解しやすい 

 注目の指標:ISM製造業指数など製造業に関係する指標(資本財セクターにとっては最重要)

投資先ETF:VIS

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【最後に】

資本財セクターにとって製造業に関する指標は最重要となる指標です。なぜなら製造業指数を作成する際は、製造業界の景気に対するアンケートなどを使用して作っているのですが、資本財セクターにも多くの製造業が入っているからです。

 

エネルギーセクター

主に石油を採掘、生産、輸送、精製、販売する会社を集めたセクターです。

特徴①:大企業は採掘から販売まで全てを行なっています

特徴②:エクソンモービルシェブロンコノコフィリップスの3社だけでセクターの約50%を占めている(この3社に注目する)

特徴③:非常に値動きが激しい(もしかしたらセクターの中で一番激しいかも)

特徴④:原油価格上昇→エネルギー企業の株価上昇

特徴⑤:原油(供給)が増えると価格は下がり、減産すると価格上昇という感じ

 注目ニュース:OPECOPECプラスの閣僚会議(増産・減産ニュース)

注目の指標:原油先物価格、リグ稼働数(石油を掘る機械がどれくらい動いているか)、在庫の量

投資先ETF:VDE

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【最後に】

なかなか難易度が高いセクターですので、最初はオススメできません。原油価格を日常的に見る習慣をつけてから挑戦しましょう。

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(2021/9/1) 

OPECプラス、追加増産見送り 22年需要予測は上方修正 | ロイター

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(2021/10/4)

 

 

素材セクター

素材セクターでは、主に特殊化学品、工業用ガス、包装紙、基礎科学品、肥料、鋼鉄(こうてつ)、塗料などを取り扱っています。

特徴①:企業の顧客は製造業関連

特徴②:間接的に景気の変動を受ける

特徴③:専門知識も必要になることが多いため、特に初心者には難しいセクター 

 注目の指標:コモディティ先物価格、ISM製造業指数

投資先ETF:VAW

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【最後に】

素材セクターは、素材を使用する会社に販売するというビジネスモデルです。販売する素材の価格が上がれば収益性は高まります。もし個別投資をするのであれば、会社ごとに主力素材の価格動向を把握することをオススメします。

金融セクター

金融セクターは、銀行や証券会社などが集まるセクターです。

特徴①:シクリカル銘柄(景気に大きく左右される銘柄)のため好景気や不景気に大きく影響を受ける

特徴②:政策金利などに対する反応は普通の株価とは反対となります。

特徴③:政策金利のことを考慮すると初心者には難しいセクター

特徴④:株式投資が流行ると手数料の増加で収益が増加

注目の経済指標:FOMC(アメリカの政策金利を決める会議)、景気動向全体を左右するイベントであるとともに、金融セクターに直接的に影響を与えるイベント。(最重要)

投資先ETF:VFH

 

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【最後に】

政策金利を下げると、銀行は短期的に利息での収益が取りにくくなるので、逆に株価を下げることになります。また、株式市場が好調→多くの人が投資を行う→収益増加で株価上昇、というふうに景気の波を受けるセクターです。ビジネスモデルも難しいので、慣れてきてから投資をおすすめします。

通信サービスセクター(コミュニケーションセクター)

このセクターは、わりと最近できたもので、SNS、メディア系が主要な企業になっています。

特徴①:身近な企業が多い

特徴②:相場が大きく動くときでも小幅な動きとなる(ややディフェンシブ銘柄)

特徴③:通信事業はインフラの一部、景気変動の波に強い

特徴④:サブスクリプション型の動画配信サービスが非常に多い

注目の経済指標:景気全般に関わる指標

代表銘柄:フェイスブック、グーグル、ディズニーなど

投資先ETF:VOX

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最後に、構成比率が高いフェイスブックやグーグルの収益源は広告収入です。景気が悪くなると広告を出せる企業が少なくなり、コミュニケーションセクターといえども、利益が減少するので注意しましょう。