情報技術セクター
情報技術セクターは「ハイテク産業」が集まるセクターです。
特徴①:アップルとマイクロソフトの2社だけでセクターの約40%を占める
特徴②:半導体を製造する企業も属している(セクター内の約15%)
特徴③:景気に非常に左右されやすいセクター
特徴④:ここ10年で最も成長したセクター
特徴⑤:5GやAIなど、これからの世界的成長を最も傍受できるセクター
注目ニュース:半導体の需要関係、新技術に関すること、スマホに関すること等
注目の経済指標:好景気か不景気かに関わる経済指標の全般
代表企業:アップル、マイクロソフト、ビザなど
投資先ETF:VGT
最後に、かなり値動きが大きいセクターのため、シクリカル銘柄という認識を持って投資するようにしましょう
一般消費財セクター
一般消費財セクターとは、自動車メーカー、アパレルメーカー、デパート、レストランチェーンなどが対象で、景気の影響を受けやすい分野とされます。 一般的に、「生活必需品セクター」と似ているビジネスモデルと言われています。
特徴①:景気に左右されやすい
特徴②:企業分析はやりやすい(初心者におすすめ)
特徴③:国外で売上を稼ぐ企業が目立つ
注目の経済指標:小売売上高、消費者信頼感指数、ミシガン大学消費者センチメント指数
米国のGDPの7割は個人消費から成り立っているので、消費者の心持ちを測ることはアメリカ経済全体を把握するのにも重要
生活必需品セクターとの違い:一般消費財セクターは、生活に絶対必要という製品ではないものを取り扱っているので、基本的には「無くても生活できる」というのが大きな違いです。
代表銘柄:アマゾン、マクドナルド、ナイキなど
投資先ETF:VCR
最後に、一般消費財セクターは景気に大きく左右されます。好景気か不景気かを判断できるようになってから挑戦しましょう。
不動産セクター
不動産セクターは文字通り不動産を扱っています。
不動産の種類:オフィス、住宅、商業施設
特徴①:景気が良くなれば不動産需要も高まるので、長期的な株価変化は景気と連動する
特徴②:銘柄ごとの違いが大きい分野(個別株に挑戦するなら、しっかりと個別の特徴を見ることが重要)
特徴③:配当利回りが高い
特徴④:株価的に債券利回りと相関が非常に強いので利回りとの比較を重視
特徴⑤:シクリカル銘柄(景気に非常に大きな影響を受ける株のこと)ではありませんが、ディフェンス銘柄というわけでもない。
代表銘柄:アメリカン・タワーリート(通信事業関係の不動産)、プロロジスリート(製造業関連・物流関連不動産)、クラウンキャッスルリート(通信事業関係の不動産)
投資先ETF:VNQ(リート銘柄)
公益セクター
公益事業セクター(Utilities)とは、電力・総合事業・ガス・水道などの生活インフラを提供する業種です。
特徴:不景気に強い、ローリスク・ローリターン、セクターの約65%が電力事業、高配当銘柄
デメリット:好景気は他のセクターと比べて利益が少ない
注目:債券利回りとの相関(高配当ディフェンシブ株vs債券利回り)、政治的な動向(今ならインフラ投資計画)
代表銘柄:ネクステラエナジー(電力)、デュークエナジー(電力)、ドミニオンエナジー(総合公益)
セクター構成比率:現在VPU(公益セクターETF)に投資をしているので、VPUの構成銘柄で比率を確認した
VPUのセクター別構成比
VPUの主な構成銘柄
構成比率1位のネクステラ・エナジーは、風力や太陽光などの再生可能エネルギーに力を入れている電力会社となります。
投資行動:今後の景気に対して不安という方におすすめ
最近の上昇要因:景気減速懸念(今後の景気に不安を持った投資家の資金が公益セクターに流入した)、米国債利回りの低水準(米国債利回りで稼げないので高配当ディフェンシブ銘柄に資金が流入)
過去のテーパリングを調べて思ったこと
まず、テーパリングは大きく4つのフェーズがあります。
①テーパリングの開始時期について発言
②減速期(購入額を段階的に縮小)
③維持期(満期を迎えた国債は、同じ条件で買うので、総額で持っている国債の額は変わらない)
④縮小期(再投資額を減らしながら総資産額を減少する。もしくは売却する形で総資産額を減らす)
【ここだけ覚えてほしい!】歴史を見ると「発言」→「減速」→「維持」→「縮小」まで4年4ヶ月ほど時間を費やしています。その間、株価の上下はあったものの、結果的にS&P500は上昇しています。
米大統領選挙と同じように、マーケットがどう反応するか分からないとして、ジャクソンホール前にポジションを閉じる動きは出てきます。しかし、それは未知のリスクに対しての正しい「構え」だと言えます。
もしも、ジャクソンホールにてテーパリングの発言があり一時的に株価が下落しても、歴史的に見れば、押し目買いのタイミングとなりそうです。
ナスダックの上値を軽くするヒントは中国株!?
ナスダックの上値を軽くするのは、アリババ(中国政府)しだいかもしれません。
まず、2つご紹介したい指数があります。
①USX中国株指数→比較対象はナスダック総合
②ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数→比較対象はナスダック100
2つの指数をナスダックと比較すると下記のようになります。
両指数ともナスダックと比べると大きく「乖離」しているのが分かります。つまり中国株ADRはナスダックの重し(下落圧力)になっていると言えます。
では、次にUSX中国株指数の業種構成比を見てみましょう。
一般消費財・サービスが約6割を占めています。この中にはどういう銘柄が存在するのか?
確認すると、中国を代表する企業アリババ(BABA)が入っていました。
Internet Retailの中では、Amazonの次に時価総額が大きいようです。
さらに中国株ADRの時価総額(図の右側)を並べるとアリババは2位に3倍以上差をつけています。圧倒的です。↓
まとめると、ナスダックの重りとなっている中国株ADR。その中でも圧倒的に時価総額が高いアリババは、中国株ADRの指数を左右する影響力を持っている。(中国株を注視する=アリババを注視する)
では、テクニカル的にはどうなのか?USX中国株指数を分析してみました。
週足チャートのMACDですが、過去の最低レベル(青)を下抜けました。(下降トレンド)
しかしRSIを見ると、(最近の)売りの過熱感は落ち着いたかな?と感じました。
ご覧のとおり過去の最低レベル(青)のレベルから反転しているのが分かります。次に株価チャートです。
直近の最高値から約50%以上も下落しています。サポートラインを2つ(赤と青)引きました。ここでお伝えしたいことは、この株価チャートが上昇する=ナスダックの上値がだんだん軽くなっていくかもしれないということです。
つまり、
アリババ(BABA)が上昇する
↓
USX中国株指数が上昇する
↓
ナスダックの上値が軽くなる
↓
買い増しチャンスになり得る!というお話でした。
ナスダックとアリババを比較
株価がK字なのが分かります。
2021年8月24日時点の株価は、約2年前の水準です。
割安で放置されているならば、買いたくなりますが、中国政府の「監視体制」がどこまで続くかわからない状況では手が出しづらいです。
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しかし、
ナスダック100の構成比率を確認すると中国ADRは3社しか確認できません。ナスダック100(QQQ)への影響はほぼ無いと考えられます。※しっかり確認するならInvesting.comで上場市場を確認する。
結論
株価だけでみた場合、中国株ADRがナスダックの上値を重くしているとは考えにくい。理由は、構成比率の低さです。ただし中国株が投資家に与えるセンチメントの影響は、別で調べる必要がありそうです。
どんな比較でも先に構成比率を調べること。例えばナスダックと中国株を比較するなら、ナスダック全体に対して、中国ADRの割合がどのぐらいなのか?もし10%なら要注視だけど1%程度なら影響が小さい。
あとはナスダックの構成銘柄などの組み換え時期。時価総額の大きい銘柄が割合多く含まれるので、もし今の時期に組み換えが行われると、中国株の時価総額が小さくなってるので、さらにナスダックに与える影響が少なくなるかもしれません。