ナスダックの上値を軽くするヒントは中国株!?

ナスダックの上値を軽くするのは、アリババ(中国政府)しだいかもしれません。

まず、2つご紹介したい指数があります。

①USX中国株指数→比較対象はナスダック総合

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②ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数→比較対象はナスダック100

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2つの指数をナスダックと比較すると下記のようになります。

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両指数ともナスダックと比べると大きく「乖離」しているのが分かります。つまり中国株ADRはナスダックの重し(下落圧力)になっていると言えます。

では、次にUSX中国株指数の業種構成比を見てみましょう。

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一般消費財・サービスが約6割を占めています。この中にはどういう銘柄が存在するのか?

確認すると、中国を代表する企業アリババ(BABA)が入っていました。

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Internet Retailの中では、Amazonの次に時価総額が大きいようです。

さらに中国株ADR時価総額(図の右側)を並べるとアリババは2位に3倍以上差をつけています。圧倒的です。↓

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まとめると、ナスダックの重りとなっている中国株ADR。その中でも圧倒的に時価総額が高いアリババは、中国株ADRの指数を左右する影響力を持っている。(中国株を注視する=アリババを注視する)

では、テクニカル的にはどうなのか?USX中国株指数を分析してみました。

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MACD

週足チャートのMACDですが、過去の最低レベル(青)を下抜けました。(下降トレンド)

しかしRSIを見ると、(最近の)売りの過熱感は落ち着いたかな?と感じました。

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RSI

ご覧のとおり過去の最低レベル(青)のレベルから反転しているのが分かります。次に株価チャートです。

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USX中国株指数_株価チャート

直近の最高値から約50%以上も下落しています。サポートラインを2つ(赤と青)引きました。ここでお伝えしたいことは、この株価チャートが上昇する=ナスダックの上値がだんだん軽くなっていくかもしれないということです。

つまり、

アリババ(BABA)が上昇する

USX中国株指数が上昇する

ナスダックの上値が軽くなる

買い増しチャンスになり得る!というお話でした。

 

ナスダックとアリババを比較

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株価がK字なのが分かります。

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アリババ(BABA)

2021年8月24日時点の株価は、約2年前の水準です。

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引用:日本経済新聞

割安で放置されているならば、買いたくなりますが、中国政府の「監視体制」がどこまで続くかわからない状況では手が出しづらいです。

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しかし、

ナスダック100の構成比率を確認すると中国ADRは3社しか確認できません。ナスダック100(QQQ)への影響はほぼ無いと考えられます。※しっかり確認するならInvesting.comで上場市場を確認する。

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BIDU | Baidu 株式-Investing.com

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USX中国株指数 VS ナスダック総合

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ゴールデン・ドラゴン中国指数 VS ナスダック100

結論

株価だけでみた場合、中国株ADRがナスダックの上値を重くしているとは考えにくい。理由は、構成比率の低さです。ただし中国株が投資家に与えるセンチメントの影響は、別で調べる必要がありそうです。

どんな比較でも先に構成比率を調べること。例えばナスダックと中国株を比較するなら、ナスダック全体に対して、中国ADRの割合がどのぐらいなのか?もし10%なら要注視だけど1%程度なら影響が小さい。

あとはナスダックの構成銘柄などの組み換え時期。時価総額の大きい銘柄が割合多く含まれるので、もし今の時期に組み換えが行われると、中国株の時価総額が小さくなってるので、さらにナスダックに与える影響が少なくなるかもしれません。