フィラデルフィア連銀景況指数

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はじめに

フィラデルフィア連銀景況指数とは、対象地域の製造業者が景気をどう捉えているかを表した指数です。具体的には、「商売は全般的にどの程度うまくいっているか」という問いに対する答えとなっています。半年先の見通しについても同様の質問がされます。基本的な総合指数(指標)の見方をとしては、0より大きければ好景気、0より低ければ不景気となります。

 

総合指数の内訳(下位指数)

・新規受注

・出荷

・受注残

・出荷遅延

・在庫

仕入価格

・販売価格

・従業員数

・労働時間

・設備投資

各要素の指数が発表されます。

 

これらは、景気の状況によって見るポイントが変わります。

例えば、景気回復の初期には労働時間に注目します。新しく労働者を雇う前に、今いる従業員を時間いっぱい働かせなくてはと雇主は考えます。労働時間がコンスタントに増えてきているなら、この先雇用が増え経済が回復してくることが予測されます。

 

投資戦略

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下位始数を見て、特定の指数が変化したとき過去にどのような株が上がったのか探してみましょう。例えば、新規受注指数と投資設備指数が上がっているかチェックします。その後、製造業受注高と設備投資額を確認します。それらの数値が上がっていれば製造業は好調と判断できます。

 

注意点としては、0より大きいのか?と確認するだけではなく、前回の調査から上がっているのか下がっているのか確認しましょう。例えば、景況指数が26から3に下がったとすると景気の先行きに不安が広がっていると考えます。逆にマイナス30からマイナス5に縮小したときは景気回復の兆しが期待できます。

 

まとめ

タイプ:先行指標

注目ポイント:景況指数の上昇(低下)

意味すること:景気が上向き(下向き)になっている

投資アクション:株やハイイールド債などの好リスク資産を買う(売る)。国債などの安全資産を売る(買う)。よりリスクの高い方法としては、業種別などの下位指数に注目して特定の業種の株を買う。

データ入手先:December 2020 Manufacturing Business Outlook Survey